4.器材のメンテナンス-保管編-
乾燥させた後は負荷をかけないように保管します。
保管 -ストレスがかからないようにゆったりと保管させよう-
雑に扱うと色の変化や型崩れなどを起こします
しっかりと乾燥させたら、次は保管です。
保管の際は、素材や生地が劣化したり、形が変わったりしないよう、負担のかからないしまい方を考えたいものです。
例えば、ゴムやシリコン、ネオプレーン生地などは、日光や蛍光灯の光を嫌うので、光の当たらない暗い場所にしまうか、黒いビニール袋などに入れておくようにします。
また、しまう際は、空気と直接触れたり、素材同志が接触して変質させてしまうことを防ぐために、シリコンやパウダーを振っておくといいでしょう。
金属部分の場合は、サビが出ないように、シリコンオイルなどを塗布しておくといいです。
また、型崩れするのを防ぐため、無理な力がかからないようにしまいます。
無理な形のまま保管しておくと、柔らかい素材のものは曲がってしまうし、折り目が付くと、そこから素材の劣化が始まります。大きめの衣装ケースを使などして、できるだけゆったりと保管するようにしましょう。
さらにケースの中に湿気を取るシリカゲルでも入れておけば万全です。
レギュレーター
ホースやホースの付け根に負担をかけないように、大きく自然に円を描くように保管するのがベストです。
ホースの表面にシリコンスプレーなどを薄く塗ったり、またはビニール袋に入れるなどして空気との被膜をつくってあげるとよりいいでしょう。
流量調整ノブは一番軽いところ(OPEN、MAXなど)にしておきます。
BC
BCの内部を完全に乾燥させるのは難しいので、保管のときにはBCの内部に2割ほど空気を吹き込んでしまうといいです。
こうすることで、湿気によって浮力体の内部がくっついて傷むのを避けることができます。
ダイビングコンピュータ
大きな力がかからないように保管します。
特に液晶画面には注意が必要です。画面の1点に強い圧力がかかると液晶が痛む原因になります。買ったときに入ってきたケースに入れてしまうといいです。ダイビングコンピュータには、シリコンスプレーは使わないようにしましょう。
ウォーターコンタクトのスイッチ部分にシリコンスプレーの飛沫やサンオイルの汚れがついたまま保管しておくと、被膜がついてスイッチの接触が悪くなります。
また高温多湿な場所での保管は避けます。
ゲージ&コンパス
レギュレーターと同じく、ホースのねじれや曲がりに注意して保管しましょう。
ウエットスーツ
空気、日光、蛍光灯の光、タバコの煙などを避け、色あせや劣化を避けるとともに、無理な力がかかり、ネオプレーンの気泡がつぶれないように注意して保管します。
大きめの衣装ケースに、2つ折りにして入れるといいです。
スキン地はくっつかないようにパウダーやシリコンスプレーをスプレーし、黒いビニール袋、市販のドレスカバーなどでカバーします。
ファスナーのヘッド部分にはシリコンスプレーなどをかけておくといいでしょう。
また、吊して保管する際は、肩の一部に重量がかかって伸びてしまわないよう、太めのハンガーか、あるいはタオルを巻いて形を整えたハンガーを使いましょう。専用のスーツハンガーも販売されています。
ドライスーツ
保管の際は、まずシール部分の汚れを除き、くっつかないようにパウダーを振ります。
給排気バルブには、サビを防ぐためのシリコンスプレーをひと吹きし、防水ファスナーには専用ワックスまたはシリコンスプレーをつけましょう。
ドライスーツをしまう場合は、まず防水ファスナーがねじれたり、折れたりしないように注意しましょう。
その他は、ウエットスーツとだいたい同じですが、ウエットスーツよりも重い分、吊すと肩に部分に負荷がかかるので、長期保管時には衣装ケースにゆったりと入れておくのがベストです。
マスク
とにかく型崩れしないように保管します。スカート部を下にして置かない、上から重量をかけないように。
また、劣化・変色の原因となる直射日光、蛍光灯の光、空気、タバコの煙などを避けるために、黒いビニールに入れるか、購入時にマスクが入っていたプラスチックのケースに入れて保管しましょう。
もし長期間使わない場合は、ストラップを緩めるか外しておくといいでしょう。
スノーケル
ビニール袋に入れて空気から遮断します。購入時に付いてきたプラスチックのマウスピースカバーは付けておくといいです。
フィン
上に重いものを載せたり、狭い場所に押し込むとブレードが変形するのでゆったりとしまえる場所に保管します。
ストラップは、折れたりねじれたりしないように注意しましょう。ブレード部分は空気との被膜を作り、劣化を避けるためにシリコンをスプレーするのもいいです。長期保管の場合、ストラップは外すか緩めましょう。
ブーツ&グローブ
ファスナーヘッドにはシリコンスプレーをかけておくといいです。
しまうときは変形を避けるために、上に重い物を載せたり、狭い所に押し込まないようにしましょう。
ライト&ナイフ
ライトは、しまう前に、まずOリングに傷がないかどうか、ゴミなどが挟まっていないかどうかをチェックし、カメラハウジング用のグリスを薄く塗っておきます。すぐに使わない場合は電池を取り出して保管します。
ナイフは、しまう前に刃にシリコンスプレーをひと吹きし、酸化しないよう被膜を作っておきます。
バッグ
乾かした後に、ファスナー部分やキャスター部分などにシリコンスプレーをひと吹きしてしまいます。